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更には、上記の手腕を見込んだ[[日本ラグビーフットボール協会]] (JRFU) から[[2023年]]にフランスで開催される[[ラグビーワールドカップ2023|ラグビーワールドカップ]]の[[ラグビー日本代表|日本代表]]への帯同を要請され、「培った経験が少しでも役に立つなら」とこれを快諾した<ref>{{Cite web|和書|title=ラグビー選手が食べる肉の量は「サッカー選手の3倍ぐらい」…W杯に西シェフ同行、ライブクッキングには選手ら列 |url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/rugby/20230930-OYT1T50117/ |website=読売新聞オンライン |date=2023-09-30 |access-date=2023-09-30 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=【ラグビー】日本の専属シェフ西芳照氏は勝利喜びながらカレー仕込み なでしこに続き代表帯同 - ラグビーW杯2023 : 日刊スポーツ |url=https://www.nikkansports.com/sports/rugby/wc2023/news/202309110000069.html |website=nikkansports.com |access-date=2023-09-30 |language=ja |last=村山玄}}</ref>。
更には、上記の手腕を見込んだ[[日本ラグビーフットボール協会]] (JRFU) から[[2023年]]にフランスで開催される[[ラグビーワールドカップ2023|ラグビーワールドカップ]]の[[ラグビー日本代表|日本代表]]への帯同を要請され、「培った経験が少しでも役に立つなら」とこれを快諾した<ref>{{Cite web|和書|title=ラグビー選手が食べる肉の量は「サッカー選手の3倍ぐらい」…W杯に西シェフ同行、ライブクッキングには選手ら列 |url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/rugby/20230930-OYT1T50117/ |website=読売新聞オンライン |date=2023-09-30 |access-date=2023-09-30 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=【ラグビー】日本の専属シェフ西芳照氏は勝利喜びながらカレー仕込み なでしこに続き代表帯同 - ラグビーW杯2023 : 日刊スポーツ |url=https://www.nikkansports.com/sports/rugby/wc2023/news/202309110000069.html |website=nikkansports.com |access-date=2023-09-30 |language=ja |last=村山玄}}</ref>。

2024年6月、[[教育出版]]は2025年度から使用予定の中学3年生用の英語[[教科書]]において、西を起用することを発表した。これを巡っては当初は[[ロサンゼルス・ドジャース]]選手の[[大谷翔平]]の通訳だった[[水原一平]]を起用する予定だったが、水原の[[賭博]]事件発覚を受けて、[[文部科学省]]の承認を経た上で記述・内容の変更を行った<ref>{{Cite web |title=水原氏紹介の教科書、内容変更 文科省承認、違法賭博問題受け |url=https://nordot.app/1176362360279958066 |website=共同通信 |date=2024-06-20 |access-date=2024-06-20}}</ref>。


== 挿話 ==
== 挿話 ==

2024年6月20日 (木) 03:57時点における版

にし よしてる

西 芳照
生誕 (1962-01-23) 1962年1月23日(62歳)
日本の旗 日本福島県南相馬市
出身校 福島県立原町高等学校[1]
職業 料理人
活動期間 1980年-
雇用者 日本サッカー協会サッカー日本代表
任期 2004年 - 2022年
公式サイト NISHI's KITCHEN
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西 芳照(にし よしてる、1962年1月23日[2] - )は、日本料理人(シェフ)福島県南相馬市出身。

サッカー日本代表の専属シェフを永年勤めてきたことで知られる[3]

来歴

福島県立原町高等学校[1]卒業後、大学受験に失敗し東京で予備校に通ううち、友人に頼まれて居酒屋でアルバイトをしているときに料理の楽しさに目覚める[4]。「京懐石よこい」に入社し5年間修行。東京の懐石料理店の総料理長を任される[5]

1997年、故郷に近い双葉郡楢葉町サッカーナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ」が出来ると聞くと、「自然の中で子供を育てたい」との思いから帰郷を決意。同施設のフードサービス業務を手がけるエームサービスに入社。「Jヴィレッジ事業所」配属となり、施設内のレストラン「アルパインローズ」で勤務、1999年には総料理長に就任し[5]、サッカー選手の栄養管理を考えた料理に取り組むようになる[4]

2004年3月、日本サッカー協会 (JFA) から2006 FIFAワールドカップアジア2次予選シンガポール戦に臨むサッカー日本代表の遠征にシェフとして帯同してほしいとの依頼を受ける。直前にアテネオリンピックアジア最終予選の行われたアラブ首長国連邦U-23日本代表のメンバーが集団食中毒に罹患したことがきっかけであった[4][5]。これ以降、日本代表の遠征時はエームサービスからの派遣という形でチームに帯同し、それ以外の日はJヴィレッジの「アルパインローズ」で働くという日々が続いた。

2011年3月、Jヴィレッジ内で東日本大震災に被災。福島第一原子力発電所事故に伴う避難指示もあって東京に一時避難し本社事業部で勤務するも、「被災した地元のために何かしたい」との思いからエームサービスを同年6月で退社[6]。9月には原発事故の対応拠点となっていたJヴィレッジ内に喫茶店「ハーフタイム」を開いて福島での仕事を再開する一方、11月には株式会社DREAM24を設立して、広野町の二ツ沼総合公園内にある「ふるさと広野館」を借り受けてレストラン「アルパインローズ」を開業[7]。エームサービスは退社したが、JFAの要望もあって、サッカー日本代表の遠征には引き続き専属シェフとして帯同した[6]

2016年3月に広野町のイオン広野店併設「ひろのてらす」内にフードコート「くっちぃーな」を開業[8]。2018年2月に「アルパインローズ」を閉店し[注釈 1]、同年10月にいわき市にあるいわきFCの活動拠点兼商業施設「いわきFCパーク」内にレストラン「NISHI's KITCHEN」をオープンさせる[2][10](2021年2月に閉店[11]し、翌3月に鹿島ショッピングセンターエブリア内に再オープン[12])。レストラン2店舗の営業を続けながら日本代表の帯同を続け、2022年カタール大会まで5大会連続でFIFAワールドカップ日本代表の専属シェフとしてチームに帯同した[4]。同大会で日本が敗退後、Twitterで日本代表専属シェフから勇退したことを明らかにした[13]。但し、以後もJリーグクラブからのオファーに応じて各クラブの海外遠征に帯同したり[14]、オーストラリアとニュージーランドで開催されている2023 FIFA女子ワールドカップなでしこジャパン専属シェフとして帯同する[15][16]など、引き続きサッカーとの関係は継続している。

更には、上記の手腕を見込んだ日本ラグビーフットボール協会 (JRFU) から2023年にフランスで開催されるラグビーワールドカップ日本代表への帯同を要請され、「培った経験が少しでも役に立つなら」とこれを快諾した[17][18]

2024年6月、教育出版は2025年度から使用予定の中学3年生用の英語教科書において、西を起用することを発表した。これを巡っては当初はロサンゼルス・ドジャース選手の大谷翔平の通訳だった水原一平を起用する予定だったが、水原の賭博事件発覚を受けて、文部科学省の承認を経た上で記述・内容の変更を行った[19]

挿話

  • 中学校時代は剣道部、高校時代は山岳部に所属するなどスポーツは好きだったが、Jヴィレッジで働き始めるまではサッカーとは無縁だった[20]。Jヴィレッジ開業時も「楢葉町にホテルが出来るらしい」と思っており、Jヴィレッジがサッカーのナショナルトレーニングセンターだとは思っていなかったという[4]
  • 日本代表では選手個人が食事管理できるようにビュッフェスタイルで提供されるが、日本代表に帯同する以前はあらかじめ用意しておいた料理が冷めてしまい選手が残していたと聞き、西は料理の一部を提供直前に仕上げて暖かい状態で提供する「ライブクッキング」のスタイルを取り入れている[5]
  • 日本代表の夕食のメインディッシュは、試合3日前はハンバーグ、2日前は銀だら西京焼き、試合前日はウナギ蒲焼、そして試合当日(試合後)はカレーというのが決まったローテーションになっているという[21][22]。このルーティンを崩すと選手からクレームが来ることもあるという[4]
  • 広野町での「アルパインローズ」の経営は困難を極めたが、元日本代表監督の岡田武史が2013年末に日本代表スタッフを連れて訪れ忘年会を開いたりするなど、サッカーファンに支えられたところが大きいという[6]

脚注

注記

  1. ^ 同年7月にJヴィレッジ内に「アルパインローズ」が再オープンしているが、運営会社が西洋フード・コンパスグループに変わり、西は運営に携わっていない。ただし、メニューの監修には携わっているという[9]

出典

  1. ^ a b 母校をたずねる” (PDF). 福島県立原町高等学校 (2022年1月14日). 2022年11月23日閲覧。
  2. ^ a b サッカー日本代表専属・西シェフ 10月11日(木)いわきFCパークに常設店舗をオープン!!”. いわきFCパーク (2018年10月4日). 2022年11月17日閲覧。
  3. ^ 「ラグビー選手はサッカー選手の3倍食べる」川淵会長、シェフ西さん帯同「横の連携望まれるところ」”. 日刊スポーツ (2023年10月9日). 2023年10月10日閲覧。
  4. ^ a b c d e f 【SAMURAI BLUEを支えるスタッフ】シェフ 西芳照氏インタビュー”. JFA.jp. 日本サッカー協会 (2022年11月7日). 2022年11月18日閲覧。
  5. ^ a b c d 川内イオ (2014年6月20日). “サッカー日本代表専属料理人、最後の挑戦 厨房で闘うワールドカップ [前編]”. ドラぷら 未知の細道. NEXCO東日本. 2022年11月17日閲覧。
  6. ^ a b c “ヴィレッジ復活信じ…ザックJ専属シェフ 原発作業員支える”. スポーツニッポン. (2014年3月12日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/03/12/kiji/K20140312007757450.html 2022年11月19日閲覧。 
  7. ^ 二宮寿朗 (2013年3月9日). “<シリーズ 3.11を越えて> サッカー日本代表専属シェフ、西さんの味。~今も福島・Jヴィレッジの厨房で~”. Number Web. 2022年11月18日閲覧。
  8. ^ 二宮寿朗 (2018年6月21日). “<歩みをとめない者たち> 料理人・西芳照がサッカー日本代表と故郷に注ぎ続ける愛情。”. Number Web. 2022年11月18日閲覧。
  9. ^ “Jヴィレッジ元総料理長も再出発「新たな挑戦を」”. 日刊スポーツ. (2018年3月12日). https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201803120000236.html 2022年11月19日閲覧。 
  10. ^ “サムライブルー料理人・西さん、常設店舗開店 いわきFCパーク内”. 福島民友. (2018年10月12日). https://www.minyu-net.com/news/iwakifc/FM20181012-315349.php 2022年11月18日閲覧。 
  11. ^ 【Nishi's KITCHEN】閉店のご案内』(プレスリリース)いわきFCパーク、2021年2月5日https://iwakifcpark.com/news/31042022年11月18日閲覧 
  12. ^ 【お知らせ】営業情報について/ NISHI’s KITCHEN(ニシズキッチン)鹿島ショッピングセンター エブリア店”. NISHI's KITCHEN (2021年3月23日). 2022年11月18日閲覧。
  13. ^ 日本代表専属シェフ・西芳照氏「僕のA代表活動、ワールドカップをもって幕はおりました」 労いの声続々”. スポーツニッポン (2022年12月6日). 2022年12月9日閲覧。
  14. ^ “【ACL】浦和のアジア制覇へ「勝負メシ」あり!初制覇の07年から16年間支える西芳照シェフ”. 日刊スポーツ. (2023年4月28日). https://www.nikkansports.com/soccer/news/202304280000829.html 2023年7月31日閲覧。 
  15. ^ The secret fuel of Nadeshiko Japan”. FIFA+. 2023年7月31日閲覧。
  16. ^ W杯優勝へ「料理で力になりたい」 なでしこジャパン専属シェフ西芳照さん(福島県広野町) 20日に開幕”. 福島民報. 2023年9月30日閲覧。
  17. ^ ラグビー選手が食べる肉の量は「サッカー選手の3倍ぐらい」…W杯に西シェフ同行、ライブクッキングには選手ら列”. 読売新聞オンライン (2023年9月30日). 2023年9月30日閲覧。
  18. ^ 村山玄. “【ラグビー】日本の専属シェフ西芳照氏は勝利喜びながらカレー仕込み なでしこに続き代表帯同 - ラグビーW杯2023 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年9月30日閲覧。
  19. ^ 水原氏紹介の教科書、内容変更 文科省承認、違法賭博問題受け”. 共同通信 (2024年6月20日). 2024年6月20日閲覧。
  20. ^ SAMURAI BLUEの中の人 (2022年8月21日). “料理でつながったサッカーとの不思議な縁。西芳照さんの #サッカーがつなぐもの”. note.jfa.jp. 2022年11月18日閲覧。
  21. ^ 二宮寿朗 (2022年11月11日). “ハンバーグ→銀だら→ウナギ→カレー…日本代表の鉄板勝負メシを作り続けるシェフが、森保監督を一度だけ怒らせたある言葉とは?”. Number Web. 2022年11月18日閲覧。
  22. ^ “カタールW杯専属シェフ・西芳照さん「ハンバーグ、銀ダラの西京漬け、ウナギ、カレー」代表の勝ち飯ローテ明かした”. スポーツ報知. (2022年9月20日). https://hochi.news/articles/20220919-OHT1T51179.html?page=1 2022年11月18日閲覧。 

外部リンク