コンテンツにスキップ

Concentration 20

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『Concentration 20』
安室奈美恵スタジオ・アルバム
リリース
録音 1996年 - 1997年
SONY MUSIC STUDIO,
RECORD PLANT,
COMPLEX STUDIO,
tk sequence 1105st,
LARRABEE WEST
ジャンル エレクトロニック[1]
ポップ・ミュージック[1]
J-POP[1]
シンセポップ[1]
時間
レーベル avex trax
プロデュース TETSUYA KOMURO
専門評論家によるレビュー
Allmusic 星3.5 / 5 link
チャート最高順位
  • 週間1位(2週連続、オリコン
  • 1997年間度年間7位(オリコン)
  • 歴代アルバムランキング83位(オリコン)
ゴールドディスク
安室奈美恵 アルバム 年表
ORIGINAL TRACKS VOL.1
(1996年)
Concentration 20
(1997年)
181920
(1998年)
『Concentration 20』収録のシングル
  1. a walk in the park
    リリース: 1996年11月27日
  2. CAN YOU CELEBRATE?
    リリース: 1997年2月19日
  3. How to be a Girl
    リリース: 1997年5月21日
ミュージック・ビデオ
「a walk in the park」 - YouTube
「CAN YOU CELEBRATE?」 - YouTube
「How to be a Girl」 - YouTube
テンプレートを表示

Concentration 20』(コンセントレーション・トゥエンティ)は、日本の女性歌手安室奈美恵の3枚目のオリジナル・アルバム1997年7月24日avex traxより発売された。

解説

[編集]

大ヒットを記録した前作『SWEET 19 BLUES』から約1年ぶりのオリジナル・アルバムであり、前作に引き続き小室哲哉がプロデュースを担当した。自身最大のヒット曲となった「CAN YOU CELEBRATE?」も収録された。

制作背景

[編集]

ロサンゼルスサンタモニカにて2週間レコーディングに専念した。アルバムのタイトルは、「その時のスタジオがサンタモニカの20thストリートにあってそこで集中したこと」「20世紀もあとわずかだから、残された時間を集中して過ごそう」「20世紀中聴き続けられるのではないか?」「『SWEET 19 BLUES』を発表したときに19歳を過ごしてきた人達が20代を迎える」等という色々な意味合いにとれて遊べて、イマジネーションを広げられるように名づけ、偶然にもタイトルと発売時の安室の年齢が意識していないのにもかかわらず一致した[3][4]

曲の構成は「『CAN YOU CELEBRATE?』等100万人にセールスできたら、それを捨てて次に行く人達にも届く」様にする為に、小室は楽曲の構成・音色を端から端まで網羅し、安室のキャパシティ・表現力の幅広さに対応できる様にした[4]

アルバム制作にはその他、お馴染みのマーク・パンサー久保こーじm.c.A・T(富樫明生)も参加した。「Storm」では、前作に続いてm.c.A・Tをフィーチャーしている。

コンセプト

[編集]

アルバムコンセプトは「FANCY & COOL」であり、「華やかで派手」な部分を「CAN YOU CELEBRATE?」で、「クール」な部分を「Close your eyes, Close to you」「Concentration 20 (make you alright)」「Whisper」で強調した[4]

音色のコンセプトはテクニックに走るのではなく、グルーヴ感・サンプリングで表現する様にした。「生音だけだと熱を感じすぎる。機械だけだとクール過ぎてしまう。アルバムのどこを聞いても両方が同居できている様にしたい」という意向から、生音はサンプリングして硬質な響きにして、それをシンセサイザーの音色と合わさるようにアレンジし、安室のイメージに合わせる様にした[4]

リリースマーケティング、プロモーション

[編集]

発売2日後には、アルバムを引っ提げて自身初となったドームツアー「mistio presents namie amuro SUMMER STAGE 1997 Concentration 20」をスタートし、大阪ドーム東京ドーム福岡ドームナゴヤドームの4大ドームで30万人を動員した。東京ドームでの模様を収めたライヴビデオ「Namie Amuro Concentration 20 Live in Tokyo Dome」は、1997年12月3日にリリースされた。

翌月8月には、10代の歌手としては初となるオリコンにおけるシングルアルバム総売上げ2000万枚突破を達成した。累計出荷枚数は235万枚[5]

発売当初はCD EXTRA仕様となっていたが、現在出荷されてあるものはCD-DA仕様に変更されてある[6]

主な記録

[編集]
  • 登場2週目でミリオンセラーを達成。
  • 累計売上枚数は193.0万枚。
  • オリコン1997年間アルバムチャート7位。
  • オリコン1997年間アーティストセールス4位。
  • 第12回日本ゴールドディスク大賞ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤー受賞。
  • 歴代アルバム売り上げ80位。

収録曲

[編集]
CD
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.Concentration 20 (make you alright)MARC小室哲哉小室哲哉
2.B w/z youMARC小室哲哉小室哲哉
3.Close your eyes, Close to youMARC小室哲哉小室哲哉
4.Me love peace !!MARC小室哲哉小室哲哉
5.No CommunicationMARC小室哲哉小室哲哉
6.a walk in the park小室哲哉小室哲哉小室哲哉
7.To-dayMARC久保こーじ久保こーじ
8.Stormm.c.A・T富樫明生富樫明生
9.WhisperMARC小室哲哉小室哲哉
10.CAN YOU CELEBRATE?小室哲哉小室哲哉小室哲哉
11.I know... 小室哲哉小室哲哉
12.How to be a GirlMARC小室哲哉小室哲哉
合計時間:

その他

楽曲解説

[編集]
  1. Concentration 20 (make you alright)
    • 安室は「曲のキー・歌詞が色んな解釈ができる歌なんですよ。だから小室さんのラップと歌の中間みたいな仮歌を何度も聞いて、曲に慣れることで自分の物にするまでがすごく大変でした」と振り返っている[7]
  2. B w/z you
  3. Close your eyes, Close to you
  4. Me love peace !!
    • 「海」「レゲエ」をテーマにしている[7]
  5. No Communication
  6. a walk in the park[8]
    • 8thシングル。アルバムバージョンで収録。
    • maxellUD2」CFイメージソング。
  7. To-day
    • 「一日の終わりは誰だって、何だかさびしくなってしまうもの」をテーマにしている[7]
  8. Storm
    • ラップの掛け合いに挑戦している。
  9. Whisper
    • maxell「ニューカラーMD」CMソング。
    • 安室の叫び声をサンプリングして、素材として使用している[7]。2014年の『namie amuro LIVE STYLE 2014』で久々に披露した。
  10. CAN YOU CELEBRATE?[8]
  11. I know...
    • インストゥルメンタル曲。
  12. How to be a Girl

クレジット

[編集]

レコーディングメンバー

[編集]

Concentration 20 (make you alright)

B w/z you

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Guitars
  • 佐野健二 : Bass, Vocal Directed
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

Close your eyes, Close to you

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Guitars
  • 佐野健二 : Bass, Vocal Directed
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

Me love peace !!

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Guitars
  • Michael Thompson : Guitars
  • 佐野健二 : Bass, Vocal Directed
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

No Communication

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Guitars
  • Michael Thompson : Guitars
  • 佐野健二 : Bass, Vocal Directed
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

a walk in the park

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Chorus, Vocal Directed
  • Michael Thompson : Guitars
  • 佐野健二 : Bass

To-day

Storm

  • 富樫明生 : Keyboards, Programming, Chorus
  • 佐野健二 : Vocal Directed

Whisper

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Guitars
  • 佐野健二 : Bass, Vocal Directed
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

CAN YOU CELEBRATE?

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Chorus, Vocal Directed
  • Randy Waldman : Strings Arrange
  • Michael Thompson : Guitars
  • 佐野健二 : Bass
  • Lynn Mabry : Chorus
  • Valerie Mayo : Chorus
  • Will Wheaton : Chorus

I know...

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming

How to be a Girl

  • 小室哲哉 : Keyboards, Programming, Chorus, Vocal Directed
  • 松尾和博 : Guitars
  • 住吉中 : Bass

スタッフ

[編集]
  • Produced : 小室哲哉
  • Mixed : Eddie Delena
  • Mix Programming : Andrew Scheps
  • Mastered : Chris Bellman
  • Recorded : 若公俊広, Eric Westfall, Terri Wong, 小西賢治, Gary Thomas Wright
    • Assisted : Troy Yen Gonzalez, Rob Brill, John Mooney, Crint Crump, Steve Duekee
  • Synthesizer Programming : 村上章久, 松本零士, 岩佐俊秀
  • A&R : 柳和実, ごとうけんご
  • Executive Produced : 松浦勝人
  • General Produced : 林真司, 大下勝朗
  • Art Direction, Designed : Tycoon Graphics

[9]

発売形態

[編集]
形態 発売日 品番 備考
CD 1997年7月24日 AVCD-11463
2012年9月16日 AVCD-38602 期間限定スペシャルプライス盤。
PLAYBUTTON 2012年6月27日 AQZD-50814 限定生産盤。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d Namie Amuro - Concentration 20 at Discogs Discogs. 2018年8月26日閲覧。
  2. ^ 1997年8月度ゴールドディスク認定”. 一般社団法人 日本レコード協会. 2020年5月18日閲覧。
  3. ^ ぴあ」1997年7月28日号7Pより。
  4. ^ a b c d ソニー・マガジンズ刊『WHAT's IN?』1998年1月号袋とじ「SELF LINER NOTES '97」p.10より。
  5. ^ 安室奈美恵ディスコグラフィー日刊スポーツ。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
  6. ^ 価格表記も¥2,913+税に変更されてある。
  7. ^ a b c d ブティック社刊「月刊歌謡曲」1997年9月号「安室奈美恵 ひとりごと。」p.15、「安室奈美恵 新たな物語は今始まった。」pp.215-226より。
  8. ^ a b アルバムの外装に貼られていた透明ステッカーに[Remix]と表記されている。
  9. ^ CDに封入されているブックレット