PS/ValuePoint
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PS/ValuePoint(ピーエスバリューポイント)は、IBMが1992年から発売していた、低価格のパーソナルコンピュータのシリーズである。日本では発売されていない。
呼称
[編集]正式名称はPS/ValuePoint、略称は「PS/VP」である。日本の「PS/V」と紛らわしいが別シリーズである。
「PS/2」「PS/1」のネーミングを受け継ぎながらも「Value = お買い得」を前面に出したネーミングといえる。
概要
[編集]PC/AT互換機市場への対抗策として、従来からのビジネス向け高級路線のPS/2と、家庭向け入門路線のPS/1に加えて、ビジネス・一般向けの低価格量販市場に対して投入されたシリーズである。製品にIBMの付加価値はほとんど見られないため「IBMが販売するPC/AT互換機」と呼ばれた。日本ではほとんど見ることが無い。
モデルにより以下を搭載した。
- CPUは、386SLC、486SX、486DX、486DX2、Pentiumなど
- バスは、ATバス(ISA)、VLバス、PCI(ATバス併用)など
- グラフィックは、SVGA(CL5222、ET4000、S3 Vision864など)
- プリインストールOSは、PC DOS 5、PC DOS6/Windows 3.1、OS/2 2.0、OS/2 2.1、なし、など
PS/2やPS/1などとも同様に、他メーカーのPC/AT互換機と比較すると以下の特色がある。
- DOSはPC DOSであり、OS/2プリインストールモデルも多い
- 486DX2、DX4など、IBMカスタマイズ版CPUが多い(IBMは486までの製造権を持っており、またPowerPC戦略もあり、Pentiumへの移行に抵抗していたため)
なお日本のPS/Vは型番が「24xx」であり、PS/ValuePointの型番(63xx、64xx)とは異なるが、時期的・内容的に影響を受けていると思われる。
1995年には販売終了した。後継はIBM PC Seriesの300シリーズである。ただしIBM PC 300はPS/2下位モデルの後継でもあるため、格安シリーズであるPS/ValuePointの系列は、この1シリーズで消えたともいえる。
モデル
[編集]主なモデルは以下がある。
- 1992年
- 325T(6384-Cxx、386SLC、ATバス(ISA)、デスクトップ)
- 425SX(6384-Fxx、486SX、ATバス(ISA)、デスクトップ)
- 433DX(6384-Mxx、486DX、ATバス(ISA)、デスクトップ)
- 466DX2(6384-Wxx、486DX2、ATバス(ISA)、デスクトップ)
- 1993年
- 466DX2/T(6387-Wxx、486DX2、VLバス、タワー)
- P60D(6384-1xx、Pentium-60、PCI(ATバス併用)、デスクトップ)
- 1994年
- 100DX4/TP(6492-Xxx、486DX4-100/50、PCI(ATバス併用)、デスクトップ)